収穫後すぐに、次年度の米作りの為に水田を耕す(耕起)作業が始まります。コンバインの収穫では、
稲わらは10㎝位に切断され水田に撒かれた状態になっている。
耕起作業は、トラクターにロータリーを取り付け回転する鉄製の詰めでこの稲わらや刈り株、
雑草などを鋤き込みながら水田を20㎝程の深さで起こしていく作業です。
①水稲が根を張るだけの土壌づくり
②稲わらの刈り株などを土の中で腐らせる(腐熟)
③冬の間に土中にある雑草の種子を死滅させ酸素を混ぜ込み土の滋養を助ける役目がある
十分な土壌を確保することは、水稲の根針の深さを決めることになり、収穫や倒状などに大きく影響します。
耕起作業は雑草の防除に効果があり、雑草は耕起を繰り返すことにより感想と冬の低温で弱る為、春までに2~3回行う。
肥料としては、基本的に基肥と追肥を施用する。 昔は、手作業で代かきの時に行ったが、現在では機械で窒素、リン酸、カリの肥料の3要素を施用し、 肥料には、品種や土地に合った化学肥料を用いる。この段階でも、稲の倒状を考え土の色を観察し、用量を調節する。 また、味見を良くするとして有機質やマグネシウムを含んだ資材肥料で 徐々に肥料効果が出てくる緩効性肥料と速効性肥料を混同した全量基肥タイプを施用している。
35年前までは、圃場で大きな苗になるまで育てから手で植えてきたが、
田植え機の普及により育苗箱を用いて育苗するようになりました。育苗箱の大きさは30×60㎝で、
深さ3㎝の箱に床土を詰めて播種し育苗ハウスの中で育てる方法となります。
苗籾は、種子消毒→陰干し→浸種→薄播の工程で進みます。
田植えまで間の、気温の変化で思わぬ病気の発生や伸びすぎなどを起こさないように、気を抜かずハウス内の温度管理をします。
灌水のやりすぎにも注意して、上部な苗を作るために経験を積んだ一工夫を加え理想の苗に育つ様、手間を惜しまず管理しています。
田植えの20日目から2日前までに耕起した水田に水を入れ、
トラクターにドライブハローを取り付けて作土の上部を撹拌する。2回に分けて行い、1回目を荒代、2回目を本代と呼ぶ。
①土塊を細かくして田植え作業を効率化する
②土粒子を細かくすることにより、水田の水持ちを良くする
③水田を平らにし水の深さを均等にする
この時耕すと同時に発芽し始めた雑草を埋め込んで雑草の発生を抑える。
以上の作業を終え、3~4日以上の期間を開けずに準備し田植えを行う。 期間を開けてしまうと雑草が生えたり、水や酸素が土に通りにくくなり根張りが悪くなる原因となってしまうので注意する。
栽植密度は1㎡あたり18~22株、畦幅30㎝、株幅は約24㎝としています。 1株あたりの植え付け本数は、その後の育成や倒伏、1穂の粒数や登熟状態、米の食味まで影響すると言われています。 過剰な分けつが抑えられ、1本1本の茎が太くなり倒伏が少なくるので収穫量が安定できる移植をを苗の仕上がりによって調整して植える。
苗の活着(植えたん苗から新根が発生し伸び始める)まで水管理は毎日水田に出向き見回りする。 3~5日で活着し1株あたり茎数が20本前後になる頃まで水深の調整を行いじっくりと十分な分けるを待ちます。 やがて、水田一面が緑色に染まり、日々移り行く気温と共に稲は生長し、白い花を咲かせます。 その間にも、あぜ道へ足を運び稲の根本から穂先まで観察し、外注や病気の被害が最小限で抑えられるように暖かく見守ります。 こうして暑い夏が過ぎ、楽しみの増える恵みの秋が来ます。
朝日を浴びてこうべを垂らし、黄金色に染まる稲穂。サラサラと風に揺れ朝露が切れたらいよいよ収穫です。
籾水分25%を下回ってから刈り取るのと同様に、品質が低下しないように循環型乾燥機を用いて籾水分14.5%程度まで乾燥する。
玄米の水分は14%を下回ると食味が低下するので、14~15%に調整する。